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カテゴリ「感想」[43件](5ページ目)
PC新調&iPad→液タブへの乗り換えなど

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【追記:2022.10.29】現在は液タブ使ってませんのでご了承ください。

パソコンが壊れたので、結局新しいのを買いました。
Macはいろいろ(新型発売直前とか、値上げとか…)タイミングが合わなかったのと、やっぱり使い慣れてる安心感もありWindows機で新調しました。

ついでにこの機に、手狭だった10.2インチiPadから、PCと液タブで絵を描く環境に変えました。

買ったのはWacom Oneという13.3インチの最安モデルの液タブです。

以下無印iPad→WacomOne(DTC13)に乗り換えた感想など。

あくまで無印iPadからの乗り換えなので、ProやAirから乗り換えた人とは全く異なる感覚になると思います。
また、ケント紙保護フィルムとTabmateも同時購入しているのでそれらありきの使用感になります。
使用ソフトはiPadもPCもクリップスタジオがメインである前提で話しています。

良い点
・ApplePencilより自然で繊細な書き味

だと思う。特に、抜きの時に引きずったストロークが返しのように引っ付く現象がほとんどなくなった。
ApplePencilは筆圧感知レベル非公開ですが、いろいろググった感じだとおそらくOneの方が4倍くらい筆圧感知レベルが高いようです。

ApplePencilは硬くて重くて滑るような書き味だったけど、Oneは柔らかくて摩擦があって軽い感じの書き味。

両方ともElecomのケント紙フィルム貼ってるからそこの差ではないはず。

・細かい調整がやりやすくなった

特に、範囲選択して拡縮ボックスを出した状態で移動したときとかにすごくポイント精度の良さを感じる。
iPadでは拡大縮小の四隅のボックスの当たり判定が大きいのか、ボックスの中をポイントして移動させたいのに拡縮されてしまうことが多くてストレスだった。

ペン先が細いのも見やすくていいと思う。消耗は激しそうだけど…(ApplePencilは2年間1回もペン先交換しなかった)

・タッチ機能がないので誤タッチがない

タッチ機能がないのはデメリットと紙一重だが、少なくとも間違ってタッチしてしまうことはないので、右手(利き手)側にツール類を置けるようになり、手の移動が少なくツール切り替えできるようになったのはよかった。画面が大きくなればなるほど、左側にツール類があるのは厳しい。

Tabmateとの合わせ技で、ツールバーから切り替えたり、クイックアクセスから切り替えたり、ツール選択の方法にいろいろ選択肢が増えたのもよい。
描画面以外の部分に目を向ける頻度が減り、絵の部分に目線を集中できるようになった。

・クリスタの買い切り版が使える

もともと買い切り版を持ってた(昔板タブで少し使ってた)ので、買い切り版が無駄にならずに済みました。

それ以上に、iPad版は起動時に新着情報のポップアップが消せないことがかなりストレスだったので、それがなくなったことが一番のメリットかもしれない。

・PCとのシームレスな連携

ファイルの管理とか、何かと。

クリスタの「画面の色を取得」機能などがやっと活きるように。

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ちなみに、このモデルでよく指摘されている視差(ペン先と液晶の間にあるガラス面の厚みによるズレ)についてですが、無印iPadも視差がある環境だったので全く気になりませんでした。
ペン先がApplePencilより細いこともあり、Oneの方が狙った場所に描きやすいと思います。

iPadProやAirなどの視差がないデバイスからの乗り換えを検討している人は違和感があるんじゃないかなぁと思うので、素直にCintiqを買った方がいいのかも。(すぐ慣れちゃうとも思いますが…)

いまいちな点
・思ったより画面が広くならなかった。

10.2インチから13.3インチへの変更なので、結構広くなったはず(実際重ねてみると一回り以上違う)なのに、体感ではあまり広く感じなかった。

それでもUIを小さく表示するように工夫すれば、10.2インチiPadが丸ごと描画面になった(iPadのクリスタからUIやツール類をすべて追い出した)ような程度の広さは確保できます。

画面がワイドなこともあり、4:3比率のiPadよりもクリスタのUIとの親和性はよいです。

・つい画面をタッチして拡大縮小・回転などしようとしてしまう

これはTabmateなど左手デバイスに慣れればすぐ気にならなくなりそう。

慣れないうちは不自由極まっている。

・いろんなものを起動しなければいけない

PCつけて、液タブの電源入れて、Tabmateの電源入れて接続して(自動接続のはずだがちょっと不安定?)…と煩わしいことが多い。
結局今後もラフまではiPadで描くことが多くなると思う。

・電源ボタンの場所がわかりにくい

見えない場所にあるのに指先だけで探り当てにくいので地味にストレス

・サイドボタンが一つしかない…

これは買う前からわかりきってたことだけど。
板タブ+キーボードショートカットが手軽に使えるという環境では一切ペンのサイドスイッチなんて使わなかったので盲点だった。

私のデスク環境では液タブを置くとキーボードが遠くなるので、そのようにキーボードショートカットが使いにくい環境になると俄然サイドボタンが2つくらいは欲しくなる。

逆に、テールスイッチの消しゴムはあっても使わないので、むしろないことでペン先の沈み込みがなくていいと思った。

【追記】キーボード型の左手デバイスを導入したことにより、ペンのサイドスイッチの有無はあまり重要ではなくなりました。

・画面の色が…

これも買う前からわかってたことだけど、色の表現は乏しいです。若干白飛びしてる感じというか。
鮮やかさと暖かさの表現が苦手なのかなぁと感じます。
クリスタで使うときは別モニタにナビゲーターを表示して確認しています。
これはもう、最安モデルなので割り切れる部分です。

・キーボードが使えない

ショートカットは左手デバイスで何とかなっても、レイヤー名とか文字入れとかで結構キーボードを使いたい場面があるのは盲点だった。

一応、Windowsの機能のスクリーンキーボードを使えば解決できる。
写植などは絶望的だが、レイヤー名の変更程度ならスクリーンキーボードでも間に合う。
普段は「ナビ表示」にしてじゃまにならないところに置いておいて、使うときは「すべて表示」を押すといい感じ

【追記】液タブのスタンドを使わず、平置きにすれば物理キーボードに届きやすくなるので、そちらの方がスクリーンキーボードを使うよりもやりやすいことが分かりました。

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ついでにTabmateの感想も。

【追記】Tabmateはすぐに接続が不安定になり、別の左手デバイスを買いなおしました。買いなおしたのはRazerのTartarusという製品で、有線ということもあり動作が非常に安定しており、快適に使えています。以下は買った当時のTabmateへの感想です。

良い点
・据え置きタイプの左手デバイス(テンキーなど)より遥かに取り回しがよい

頬杖つきながら描いたり、置く場所を取らないなど、使ってみないとわからなかった良さが

・装飾キー(ShiftやCtrl)を設定できる

これのおかげで、レイヤー移動やら選択やらが格段にやりやすくなった。
iPadのエッジキーボードは狭い画面をさらに狭くするうえに単純に使いづらかったし。

・Qボタンでのクイックコントロールメニューが神

別にQボタンじゃなきゃ使えないわけではないけど、これがすごく便利。
ただ誤爆が多くて、用もないのに押してしまうことが多い点はストレス。

いまいち
・キーが固い

特にアンドゥ、スポイトはすごく使うのにこの硬さはなぁ…

・ボタン数もう少し欲しい

あと4つくらい。最低でもあと2つとか…。改善モデル出たら絶対買いなおすと思う。

・スリープになるのがちょっと早い

とりあえず今回、PC、液タブ、タブメイト…とまとめていろいろ新調しましたが、どれも初期不良品を引かずに済みラッキーでした。

【追記】初期不良なのか仕様かはわかりませんがTabmateは接続に問題ありで即引退しました…。

WacomOne自体は間違いなくコスパがバグってる神液タブだと思うのですが、今回、だいぶ結構思い切って設備投資した割には10.2インチiPadからのアップグレード幅が小さくまとまってしまったと思っているのも事実です…。(iPadが単体での完成度高すぎる)

iPadで不満だったのは動作のもっさり感と画面の狭さで、描き心地にはそこまで不満がありませんでした。
なので、もっさり感の部分はPC新調でスパッと解決したものの、画面サイズに関してはもう一声欲しかったのが正直なところで、差額は3万円くらいだったんだから頑張って上乗せしてCintiq16にしてもよかったのかも…。

【追記】WacomOneはしばらく使ってみて、ソフト側のUI配置の工夫や慣れなどで画面の大きさへの不満も薄まり、今ではむしろ省スペースで取り回しの良い点などが気に入っています。
それでももう一声だけ広さが欲しいのは変わらないのですが、厳密には、ワイド画面ということもあり、狭いというより”天井が低い”という感覚が強いです。幅は私の絵にはこれで十分です。
慣れるにつれて、13インチですら画面の全体が目に入っているわけではないことに気が付き、16インチだとちょっと大きすぎたような気もしているので、今でもそっちにすればよかったと思っているかというとそうでもなく、難しいところです。

元よりWacomOneには書き味などの性能的な不満はなく、不満は慣れと工夫で改善できることがほとんどだったので、今は払った金額以上の満足感を感じています!

また、実際はTabmate由来の不安定感だったものを液タブ由来と混同してしまっていた部分も大きかったと思います。(同時購入の弊害)
左手デバイスをTartarusに変更してからはすぐに快適に感じるようになったことからも、Tabmateの使用感の悪さは慣れや工夫では済まされないレベルだと思いました。接続不良の部分についてはおま環っぽいですが…。

クリスタで細かく挙動を設定できるのはTabmateの唯一無二の良さだったと思うので本当に残念です…。
少なくとも↑みたいな絵を描いちゃうくらいには最初はワクワクして期待して使っていました…。
新品同様の状態で持て余してるので周りにほしい人がいれば差し上げたいくらいです…ほんとに。


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個人的なおすすめ構成としては、既にPCがある人はWacomOneを、PCがない(必要がない)人は無印iPad+ApplePencilを買うのが、安さと品質を両立できる最もコスパの良いお絵描きデバイスの選択になるんじゃないかなと思いました。
今Apple製品高いので、コスパだけで言ったらPC環境にやや軍配が上がるかも。

拡張性・快適性ならPC+液タブ(+左手デバイス)、気楽さならiPadですが、書き味・カーソルの追従性などのペン性能的にはどちらも全く不満がありません。

iPadはAir以上じゃなきゃダメだ…とか、液タブはCintiqじゃなきゃダメだ…と思って初期投資の高さに二の足を踏んでいる方がもし居たら、全然そんなことないよ!その子らの弟分たちも体はちょっと小さいもののすごく優秀だよ!とお伝えしたいです。



#創作全般 #パソコン
【創作】おすすめ図書(2022上半期)【モチベーション】

※紹介リンクはアフィリエイトリンクではありません。

絵を描く・創作活動をする上で(主にメンタル面と実用面で)実際に読んで良かった本を超独断と偏見で紹介します。紹介文考えるのが大変だったのでかなり絞りました。

画集や設定資料集なんかはそれぞれ好みがあると思うので、それ以外のものをピックアップします。

【超オススメ】作曲少女、作曲少女Q

作曲少女~平凡な私が14日間で曲を作れるようになった話~
作曲少女Q~曲作りに悩み始めた私がやらかした12の話~

いきなり作曲の本?と思われるかもしれないが、実際に読むと創作活動全般に通用する考え方の話であることがわかる。

作曲に関する実践的なテクニックの紹介も多いが、技法書というわけでもなく、あくまで作曲を題材にしたラノベなので、自分で実際に曲作りをやるつもりがなくても、何かしらのクリエイター(になりたい人含む)であるなら興味深く読めると思う。
実際、私も普段ラノベや小説は全く読まないが、この本は最後まで飽きることなく楽しく通読できた。

特にスピンオフの「作曲少女Q」の方は、もはや作曲の本とは言えず、創作活動する上での心持ち的な内容が9割なので絵描きにも手放しでおすすめできる。

「ダサいものでいいからとにかく作れ」は自分の中で格言になっている。
ほかにも “インプット便秘” とか、キャッチーなパワーワードが多い。

帯のキャッチコピーでもある「理論書などGo to Hell なのです」の通り、読むと技術的な不安など吹っ飛んでとにかく何かやってみようという気分になれる。

ちなみに作曲は10秒くらいの曲とも言えない、東北きりたんの音MADみたいなのを2つ作って早々に諦めました。

“Q” の方は島村楽器のサイトでも読むことができるみたいです。(本では加筆されています。)

【作曲少女Q】その 1「ホンモノの音楽の探し方の話」 - Digiland|島村楽器

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Joyful 感性を磨く本

Joyful 感性を磨く本

結構前に読んだ本。

カラフルなのっていいよね!お上品なものなんてつまんない!人間はもっとナチュラルを取り入れるべきよ!自由にやってみればいいじゃなーい!って感じのハッピーオーラ強めの内容なので、結構人を選びそう。

ただ、この本に出合った当時の私は色塗り苦手意識をこじらせてアレルギーのようになっており、逃げるように水墨画のようなイラストを描いていた時期だったので、これが物凄く刺さったし、色を使った絵が再び描けるようになって救われた。

カッコよさとか、洗練されていること、流行についていくこと等に囚われてなんだか苦しくなってしまったと感じている人は読んでみるといいかも。

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【超オススメ】色と光のチュートリアル

色と光のチュートリアル

Amazonの技法書ランキングでも1位で、最近の技法書のテッパンのようなので、あえて紹介する必要もないかな?とも思ったが、あまりにも良い本なのでピックアップした。

私がずっと疑問だったことの一つに、カゲの部分で彩度を上げる作家と下げる作家がいて、それぞれがどういう理由でその色を選んでいるのかが不思議で仕方なかったのだが、そのどちらもちゃんと現実的に正解だったのだということを、この本を読んで初めて理屈で理解することができた。

作例は韓国の作家さんらしい、ややリアリズム的で重厚めな絵柄だけど、どんな絵柄の人でも絶対に得るものがあるはず。

個人的意見だが、お絵かきソフトの使い方がある程度わかっているなら、特別にファンというわけでもない作家さんのメイキングを見るよりも(混乱の元になるから)、この本を1冊読んでから、心から好きな作家さんの絵がどういう考えで塗られているのか自分で研究する方が良いと思う。

これまでに買ってよかった技法書のベスト3に間違いなく入る1冊。
名著と名高い「カラー&ライト」を通読できなかった、あるいは通読はできたけどあまり活かせなかったという人にもおすすめ。

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【超オススメ】イラスト映えBOOK 

イラスト映えBook ちょっとしたコツであなたの絵が見違える 魅せるイラストのアイデア65

絵を描くうえでのいわゆる「小手先のテクニック」の部分をまとめた本。

描いてはみたもののなんか垢抜けない、おさまりが悪い、ワンパターンすぎる…そんな時にこの本をパラパラとめくってピンときた演出を取り入れると大体上手くいく。

サンプルの絵もライトな実用書の挿絵みたいで嫌味も癖もないため引っ張られにくく、どんな絵柄の人でも純粋にテクニックの部分だけを自分の絵に取り入れやすいと思う。

「書き込みまくる」というテクニックを紹介したページの次には「あえて描きこまない」と言ってるページが来るなど、本の中で矛盾する内容がたくさん載っているのも、中立的で趣味が偏っていなくて良いと思った。
あくまでたくさんある選択肢のフラットなカタログという感じのスタンスで、そこが好き。

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今すぐソーシャルメディアのアカウントを削除すべき10の理由

今すぐソーシャルメディアのアカウントを削除すべき10の理由

無料で便利または楽しいと思っているサービスは、実際には自分自身の情報と時間という価値を支払っているし、それどころか、承認欲求をエサにただ働きをさせられているんだよと説く本。タダより高いものはない。

自分の活動が「特にお金にならない」ことと、「どっかの会社の利益のために搾取されている」ことは表面的には同じでも、実際には全然別物だと思う。

私は今ただ働きどころか、お金を払ってまでこのサイトを運営しているわけだけど、本来楽しいと思っている活動にお金を払うこと自体はごく当たり前だと思うし、サイト運営は趣味の中ではかなりコスパが良い部類だと思う。(ちなみにこのサイトは月額あたりスタバのコーヒー以下の値段で運営できているし、無料でやる方法もある。)

私はこの本を読んだからSNSを辞めたのではなく、辞めてから読んだのだけど、特に2010年代~のネット社会で自分の感じていた異常な疲労感とか虚無感を論理的に裏付けてくれた。

この本は純度100%のアンチSNS(というかアンチGoogle&Facebook)で、結構過激というか極端な言い回しや陰謀論めいた部分も多い。

なので、「別にSNSは普通に楽しめているけど、ついスマホを触ってしまって気づいたら創作する時間がない…」というタイプの人には「スマホ脳」という本の方がマイルドなのでこちらをおすすめする。

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okamaの楽しいキャラづくり

okamaの楽しいキャラづくり

著者買いだったけど、そんじょそこらの凡庸なキャラクターデザイン本とは一線を画す良書。
アイデアの引き出しがとにかく凄くて、攻めまくったデザインが多い。
自分がいかに不自由な発想をして小さな枠組みの中に縮こまっているかを実感できる。
見てるだけでも楽しいし、創作意欲が刺激されて絵を描くハードルを下げてくれる。

また、自分の作風にはマッチしなかったけど、サイコロを振ってキャラクターを作ってみるアイデアとかも凄くよかった。「描きたいもの思いつかない…」という言い訳をつぶしてくれる。

ただ、作例の女の子の素体が過剰に性的で、本の趣旨から考えてもそこまでの描写は全く不要だと思った。
せっかく見てるだけでも楽しくてエネルギーの詰まった魅力的な本なのに、ソコの描写のせいで万人に勧めづらくなってしまってて凄く勿体ないと思う。

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配色アイデア手帖 世界を彩る色と文化

配色アイデア手帖 世界を彩る色と文化

配色本はいくつか持っているが、このシリーズがダントツで使いやすい。

配色本の中には、イメージ写真だけ載せて図案やパターンは全部共通で色だけ変えましたみたいなものも結構あるが、この本はサンプルとして使われている図案やパターンも1つ1つバリエーションが異なり、参考になるものが多い。

シリーズは無印、日本、世界と出ているが、意外にも「世界」が一番実用的だった。
文化や民族衣装、絵画などに関するTipsも豊富で、単に読み物としても面白い。

しいて言うなら、ヨーロッパの国にすごく偏ってる(半分以上はヨーロッパで、特にフランスと北欧はそれぞれ20パターン近くある)ので、アジア、特に中華圏やベトナムあたりのデザインがもっと見たかった。

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ラクガキ・マスター 描くことが楽しくなる絵のキホン

ラクガキ・マスター 描くことが楽しくなる絵のキホン

全く絵が描けなくなってしまった時期にたまたま手に取り、また絵が描きたいと思わせてくれた本。

特に、「箱庭にして考える」という項目は良かった。
イメージが絵を作るのではなく、絵がイメージを作る。
とりあえず描いてみないと何も始まらないが、とりあえず描いてさえしまえば絵はいくらでも広がっていくというのは凄くわかる。
その”とりあえず”がなかなか難しい部分だが、そこの背中を押してくれるような、優しくて気楽な雰囲気が本全体に漂っている。

技術的な「描き方」の部分は、これまでイラストを描いていた人にはわかり切っていることが殆どなので、目新しい情報はないと思うが、絵って本来凄く自由で楽しいものだったということを思い出させてくれた。

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かくかくしかじか

かくかくしかじか 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)

「海月姫」や「東京タラレバ娘」などで有名な東村アキコ氏のエッセイマンガ。

美大受験~漫画家になって売れっ子になった後くらいまでの自伝的な内容で、基本的には変わり者の絵画教室の先生を中心に人間ドラマを楽しむ漫画なのだが、「本当はマンガ的な絵を描きたいけどアカデミックな絵の描き方との間で葛藤のある(特にデッサン重視派の)人」にはいろいろ刺さる部分が多くて倍楽しめる作品だと思う。

作中でも、主人公の脳内の”マンガ子”と”絵画子”のバトルがあり、”マンガ子”は絵画子に「こんなオッサンの裸描いてどうするの?だっさww」と煽り、”絵画子”はマンガ子に「人間の顔や体は本来こんな形をしていない」などと文句を付けるのだが、ここが作中一番共感したシーンだった。

絵画教室の先生の言葉がいちいち刺さるので、絵が描きたくなるというか、描かなければいけない気分になり、モチベがどん底の時に読むのが特にお勧め。

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【超オススメ】メタモルフォーゼの縁側

メタモルフォーゼの縁側(1) (カドカワデジタルコミックス)

書店で働く女子高生と、お上品なおばあちゃんがひょんなことからBL(ボーイズラブ)を通じて友情を育む新しいタイプのほっこりファンタジー。

女子高生とおばあちゃんの友情描写も可愛くて好きではあるんだけど、そこは個人的にはそんなに重要でなく、とにかく主人公の女子高生うららが、ただ読むだけだったBLマンガを自分で描いてみて(今まで絵なんて描いたことなかったのに)、それを本にしてコミティアに出すという一連の勇気と努力に本当に胸を打たれた。

あと、「好きなものを認めて実行する罪悪感」みたいなものに向き合う描写も丁寧で良かった。
「(マンガを描くのは)キツいけど、やらなきゃいけないことな気がするからただやるだけ」といううららのスタンスにも凄く共感する。

余談ですが私はこれまでオフ同人とは縁のない創作人生でしたが、このマンガを読んでから、自分でも本を作ってコミティアで出してみたいという夢ができました。

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背景が描きたい! ー自然編ー

背景が描きたい! ー自然編ー

背景の技法書といえば、パースの解説をしている本は多いが、自然物に特化しているものはかなり珍しいと思う。

他の同シリーズの本にも言えるが、小難しいことは一切なく、でも有用で価値のある情報がしっかり詰まっている。
特に、ゼロからイチに持ち上げてくれるのが凄く上手いと思う。
後から著者が美大の先生だと知って合点がいった。
どおりで教えるのが上手いわけだし、なんというか、”出し惜しみ”みたいなものを一切感じなかった。

リアル寄りな絵とかコンセプトアートみたいなのを描きたい人には軽すぎるかもだけど、マンガイラスト系なら手放しでオススメできる。
むしろどうやってマンガの絵に落とし込むかを自分で考えなくても一足飛びに教えてくれるので、マンガの背景などを”本当はあんまり描きたくないけどどうしても今すぐに埋めなくてはならない”ような状況の人は凄く助かると思う。

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リアルなロリータファッション事情

リアルなロリータファッション事情: ロリータ愛して20年以上の著者だから語れる「現実とのバランス」 (Webonブックス)

ロリータファッションにはルールが多く、保守的で排他的なイメージがあるかもしれないが、それを覆してくれる。

他人の目を気にせず好きなものを足し算していくことこそがロリータファッションのマインドであって、そこには厳しいルールはなく、本来とても自由なスタイルであるということを説いてくれている。(ルールはしいて言うなら肌の露出を抑えることくらい?それも薄れてきている気がします)

貫くべきは、人から好奇の目で見られても「ただ自分の好きなもので着飾る」ことだけ。

ロリータファッションのルーツや流行~成熟~衰退の経緯などの歴史が体系的にまとまっている本も珍しく、その点でも非常に参考になった。
なぜメイドやコスプレと混同されるのか、それを嫌がるロリータたちがなぜ多いのか。
この本の著者さんはロリータ当事者でありながら、フラットな目線でその点を分析されています。

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総括

まとめてみると、ピックアップした本の主張には一定の傾向があることに気づきました。(完全な実用書は除く)

  • ただ楽しんで創作しよう
  • 創作すること(絵を描くこと)は本来気楽で自由なことだ
  • 人の評価や表面的な数字稼ぎのためではなく、自分自身のために創作しないと不幸になる
  • 頭でっかちにならずにとにかく手を動かして創るしかない
  • ダサくていいからカッコつけないで自分の好きを認めろ


私の場合SNSの話をされるとモチベが落ちるので、内容が実用的で良くても「SNSでいいねをもらうには?」という項目があるような本は選外にしました。


#創作全般 #読書メモ #モチベーション #ロリータ
映画ゆるキャン△見てきました

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ネタバレなしですが楽しみを削ぐ可能性があるので、鑑賞予定の方の閲覧は自己責任でお願いします。

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最初の松竹の富士山のオープニングロゴから、本編への繋ぎがオシャレだった。

ゆるキャン△は音楽がとっても素敵ですが、あの生演奏の音楽が映画館の音響で聴けたことに感動しました。むしろ最初にそこで感動のピークが来てしまって一番涙出そうになったのそこだった。

見る前は、「ほんとに大人編やるの!?夢落ちじゃなくて?」と思いましたが、みんな大人になっても相変わらずだったし、各々の就職先や生活の様子が凄くイメージぴったりだったので心配は吹っ飛びました。

特に大人になった千明ちゃんが凄く可愛かった。
本編ではそんなに千明ちゃん推しではなかったのですが、地元の役所にUターン就職して、ハキハキとした頑張り屋さんな若者で、近所の人たちから可愛がられてる様子がすごくありありと伝わってきて和みました。

あかりちゃん(あおいちゃんの妹)のちょっと意外な進路も、個人的にはとても親近感が湧きました。

あと個人的に櫻井孝宏さん(リンパパ役)が好きなのですが、3言くらいでしたがセリフがあり、スクリーンで声を聴けたのが嬉しかったです。

ちょっとだけイマイチだった点としては、それぞれの仕事(特にリンちゃん、あおいちゃん、千明ちゃん)の描写が思ったよりシリアスだったこと。
千明ちゃんの企画書提出やプレゼンの場面とか、リンちゃんのブラックめな会社の様子とか、こっちまで胃がキリキリしてきます。
あえてそうしているんだろうなとはわかるのですが、自分の状況とも重ねて結構考えさせられてしまい、見終わった後も引きずるほど刺さってしまったので、ゆるーっと癒されに行きたい思ってみると流れ弾を食らうかもしれません。

キャンプ場づくりのくだりも、ドキュメンタリー映画を見ているような感じで、結構淡々としています。

2時間が凄く長く感じたので、90分くらいにできたんじゃないかなーとか思ったり。


#ゆるキャン△ #映画 #アニメ
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