Memo

No.193
【創作】おすすめ図書(2022上半期)【モチベーション】

※紹介リンクはアフィリエイトリンクではありません。

絵を描く・創作活動をする上で(主にメンタル面と実用面で)実際に読んで良かった本を超独断と偏見で紹介します。紹介文考えるのが大変だったのでかなり絞りました。

画集や設定資料集なんかはそれぞれ好みがあると思うので、それ以外のものをピックアップします。

【超オススメ】作曲少女、作曲少女Q

作曲少女~平凡な私が14日間で曲を作れるようになった話~
作曲少女Q~曲作りに悩み始めた私がやらかした12の話~

いきなり作曲の本?と思われるかもしれないが、実際に読むと創作活動全般に通用する考え方の話であることがわかる。

作曲に関する実践的なテクニックの紹介も多いが、技法書というわけでもなく、あくまで作曲を題材にしたラノベなので、自分で実際に曲作りをやるつもりがなくても、何かしらのクリエイター(になりたい人含む)であるなら興味深く読めると思う。
実際、私も普段ラノベや小説は全く読まないが、この本は最後まで飽きることなく楽しく通読できた。

特にスピンオフの「作曲少女Q」の方は、もはや作曲の本とは言えず、創作活動する上での心持ち的な内容が9割なので絵描きにも手放しでおすすめできる。

「ダサいものでいいからとにかく作れ」は自分の中で格言になっている。
ほかにも “インプット便秘” とか、キャッチーなパワーワードが多い。

帯のキャッチコピーでもある「理論書などGo to Hell なのです」の通り、読むと技術的な不安など吹っ飛んでとにかく何かやってみようという気分になれる。

ちなみに作曲は10秒くらいの曲とも言えない、東北きりたんの音MADみたいなのを2つ作って早々に諦めました。

“Q” の方は島村楽器のサイトでも読むことができるみたいです。(本では加筆されています。)

【作曲少女Q】その 1「ホンモノの音楽の探し方の話」 - Digiland|島村楽器

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Joyful 感性を磨く本

Joyful 感性を磨く本

結構前に読んだ本。

カラフルなのっていいよね!お上品なものなんてつまんない!人間はもっとナチュラルを取り入れるべきよ!自由にやってみればいいじゃなーい!って感じのハッピーオーラ強めの内容なので、結構人を選びそう。

ただ、この本に出合った当時の私は色塗り苦手意識をこじらせてアレルギーのようになっており、逃げるように水墨画のようなイラストを描いていた時期だったので、これが物凄く刺さったし、色を使った絵が再び描けるようになって救われた。

カッコよさとか、洗練されていること、流行についていくこと等に囚われてなんだか苦しくなってしまったと感じている人は読んでみるといいかも。

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【超オススメ】色と光のチュートリアル

色と光のチュートリアル

Amazonの技法書ランキングでも1位で、最近の技法書のテッパンのようなので、あえて紹介する必要もないかな?とも思ったが、あまりにも良い本なのでピックアップした。

私がずっと疑問だったことの一つに、カゲの部分で彩度を上げる作家と下げる作家がいて、それぞれがどういう理由でその色を選んでいるのかが不思議で仕方なかったのだが、そのどちらもちゃんと現実的に正解だったのだということを、この本を読んで初めて理屈で理解することができた。

作例は韓国の作家さんらしい、ややリアリズム的で重厚めな絵柄だけど、どんな絵柄の人でも絶対に得るものがあるはず。

個人的意見だが、お絵かきソフトの使い方がある程度わかっているなら、特別にファンというわけでもない作家さんのメイキングを見るよりも(混乱の元になるから)、この本を1冊読んでから、心から好きな作家さんの絵がどういう考えで塗られているのか自分で研究する方が良いと思う。

これまでに買ってよかった技法書のベスト3に間違いなく入る1冊。
名著と名高い「カラー&ライト」を通読できなかった、あるいは通読はできたけどあまり活かせなかったという人にもおすすめ。

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【超オススメ】イラスト映えBOOK 

イラスト映えBook ちょっとしたコツであなたの絵が見違える 魅せるイラストのアイデア65

絵を描くうえでのいわゆる「小手先のテクニック」の部分をまとめた本。

描いてはみたもののなんか垢抜けない、おさまりが悪い、ワンパターンすぎる…そんな時にこの本をパラパラとめくってピンときた演出を取り入れると大体上手くいく。

サンプルの絵もライトな実用書の挿絵みたいで嫌味も癖もないため引っ張られにくく、どんな絵柄の人でも純粋にテクニックの部分だけを自分の絵に取り入れやすいと思う。

「書き込みまくる」というテクニックを紹介したページの次には「あえて描きこまない」と言ってるページが来るなど、本の中で矛盾する内容がたくさん載っているのも、中立的で趣味が偏っていなくて良いと思った。
あくまでたくさんある選択肢のフラットなカタログという感じのスタンスで、そこが好き。

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今すぐソーシャルメディアのアカウントを削除すべき10の理由

今すぐソーシャルメディアのアカウントを削除すべき10の理由

無料で便利または楽しいと思っているサービスは、実際には自分自身の情報と時間という価値を支払っているし、それどころか、承認欲求をエサにただ働きをさせられているんだよと説く本。タダより高いものはない。

自分の活動が「特にお金にならない」ことと、「どっかの会社の利益のために搾取されている」ことは表面的には同じでも、実際には全然別物だと思う。

私は今ただ働きどころか、お金を払ってまでこのサイトを運営しているわけだけど、本来楽しいと思っている活動にお金を払うこと自体はごく当たり前だと思うし、サイト運営は趣味の中ではかなりコスパが良い部類だと思う。(ちなみにこのサイトは月額あたりスタバのコーヒー以下の値段で運営できているし、無料でやる方法もある。)

私はこの本を読んだからSNSを辞めたのではなく、辞めてから読んだのだけど、特に2010年代~のネット社会で自分の感じていた異常な疲労感とか虚無感を論理的に裏付けてくれた。

この本は純度100%のアンチSNS(というかアンチGoogle&Facebook)で、結構過激というか極端な言い回しや陰謀論めいた部分も多い。

なので、「別にSNSは普通に楽しめているけど、ついスマホを触ってしまって気づいたら創作する時間がない…」というタイプの人には「スマホ脳」という本の方がマイルドなのでこちらをおすすめする。

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okamaの楽しいキャラづくり

okamaの楽しいキャラづくり

著者買いだったけど、そんじょそこらの凡庸なキャラクターデザイン本とは一線を画す良書。
アイデアの引き出しがとにかく凄くて、攻めまくったデザインが多い。
自分がいかに不自由な発想をして小さな枠組みの中に縮こまっているかを実感できる。
見てるだけでも楽しいし、創作意欲が刺激されて絵を描くハードルを下げてくれる。

また、自分の作風にはマッチしなかったけど、サイコロを振ってキャラクターを作ってみるアイデアとかも凄くよかった。「描きたいもの思いつかない…」という言い訳をつぶしてくれる。

ただ、作例の女の子の素体が過剰に性的で、本の趣旨から考えてもそこまでの描写は全く不要だと思った。
せっかく見てるだけでも楽しくてエネルギーの詰まった魅力的な本なのに、ソコの描写のせいで万人に勧めづらくなってしまってて凄く勿体ないと思う。

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配色アイデア手帖 世界を彩る色と文化

配色アイデア手帖 世界を彩る色と文化

配色本はいくつか持っているが、このシリーズがダントツで使いやすい。

配色本の中には、イメージ写真だけ載せて図案やパターンは全部共通で色だけ変えましたみたいなものも結構あるが、この本はサンプルとして使われている図案やパターンも1つ1つバリエーションが異なり、参考になるものが多い。

シリーズは無印、日本、世界と出ているが、意外にも「世界」が一番実用的だった。
文化や民族衣装、絵画などに関するTipsも豊富で、単に読み物としても面白い。

しいて言うなら、ヨーロッパの国にすごく偏ってる(半分以上はヨーロッパで、特にフランスと北欧はそれぞれ20パターン近くある)ので、アジア、特に中華圏やベトナムあたりのデザインがもっと見たかった。

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ラクガキ・マスター 描くことが楽しくなる絵のキホン

ラクガキ・マスター 描くことが楽しくなる絵のキホン

全く絵が描けなくなってしまった時期にたまたま手に取り、また絵が描きたいと思わせてくれた本。

特に、「箱庭にして考える」という項目は良かった。
イメージが絵を作るのではなく、絵がイメージを作る。
とりあえず描いてみないと何も始まらないが、とりあえず描いてさえしまえば絵はいくらでも広がっていくというのは凄くわかる。
その”とりあえず”がなかなか難しい部分だが、そこの背中を押してくれるような、優しくて気楽な雰囲気が本全体に漂っている。

技術的な「描き方」の部分は、これまでイラストを描いていた人にはわかり切っていることが殆どなので、目新しい情報はないと思うが、絵って本来凄く自由で楽しいものだったということを思い出させてくれた。

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かくかくしかじか

かくかくしかじか 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)

「海月姫」や「東京タラレバ娘」などで有名な東村アキコ氏のエッセイマンガ。

美大受験~漫画家になって売れっ子になった後くらいまでの自伝的な内容で、基本的には変わり者の絵画教室の先生を中心に人間ドラマを楽しむ漫画なのだが、「本当はマンガ的な絵を描きたいけどアカデミックな絵の描き方との間で葛藤のある(特にデッサン重視派の)人」にはいろいろ刺さる部分が多くて倍楽しめる作品だと思う。

作中でも、主人公の脳内の”マンガ子”と”絵画子”のバトルがあり、”マンガ子”は絵画子に「こんなオッサンの裸描いてどうするの?だっさww」と煽り、”絵画子”はマンガ子に「人間の顔や体は本来こんな形をしていない」などと文句を付けるのだが、ここが作中一番共感したシーンだった。

絵画教室の先生の言葉がいちいち刺さるので、絵が描きたくなるというか、描かなければいけない気分になり、モチベがどん底の時に読むのが特にお勧め。

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【超オススメ】メタモルフォーゼの縁側

メタモルフォーゼの縁側(1) (カドカワデジタルコミックス)

書店で働く女子高生と、お上品なおばあちゃんがひょんなことからBL(ボーイズラブ)を通じて友情を育む新しいタイプのほっこりファンタジー。

女子高生とおばあちゃんの友情描写も可愛くて好きではあるんだけど、そこは個人的にはそんなに重要でなく、とにかく主人公の女子高生うららが、ただ読むだけだったBLマンガを自分で描いてみて(今まで絵なんて描いたことなかったのに)、それを本にしてコミティアに出すという一連の勇気と努力に本当に胸を打たれた。

あと、「好きなものを認めて実行する罪悪感」みたいなものに向き合う描写も丁寧で良かった。
「(マンガを描くのは)キツいけど、やらなきゃいけないことな気がするからただやるだけ」といううららのスタンスにも凄く共感する。

余談ですが私はこれまでオフ同人とは縁のない創作人生でしたが、このマンガを読んでから、自分でも本を作ってコミティアで出してみたいという夢ができました。

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背景が描きたい! ー自然編ー

背景が描きたい! ー自然編ー

背景の技法書といえば、パースの解説をしている本は多いが、自然物に特化しているものはかなり珍しいと思う。

他の同シリーズの本にも言えるが、小難しいことは一切なく、でも有用で価値のある情報がしっかり詰まっている。
特に、ゼロからイチに持ち上げてくれるのが凄く上手いと思う。
後から著者が美大の先生だと知って合点がいった。
どおりで教えるのが上手いわけだし、なんというか、”出し惜しみ”みたいなものを一切感じなかった。

リアル寄りな絵とかコンセプトアートみたいなのを描きたい人には軽すぎるかもだけど、マンガイラスト系なら手放しでオススメできる。
むしろどうやってマンガの絵に落とし込むかを自分で考えなくても一足飛びに教えてくれるので、マンガの背景などを”本当はあんまり描きたくないけどどうしても今すぐに埋めなくてはならない”ような状況の人は凄く助かると思う。

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リアルなロリータファッション事情

リアルなロリータファッション事情: ロリータ愛して20年以上の著者だから語れる「現実とのバランス」 (Webonブックス)

ロリータファッションにはルールが多く、保守的で排他的なイメージがあるかもしれないが、それを覆してくれる。

他人の目を気にせず好きなものを足し算していくことこそがロリータファッションのマインドであって、そこには厳しいルールはなく、本来とても自由なスタイルであるということを説いてくれている。(ルールはしいて言うなら肌の露出を抑えることくらい?それも薄れてきている気がします)

貫くべきは、人から好奇の目で見られても「ただ自分の好きなもので着飾る」ことだけ。

ロリータファッションのルーツや流行~成熟~衰退の経緯などの歴史が体系的にまとまっている本も珍しく、その点でも非常に参考になった。
なぜメイドやコスプレと混同されるのか、それを嫌がるロリータたちがなぜ多いのか。
この本の著者さんはロリータ当事者でありながら、フラットな目線でその点を分析されています。

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総括

まとめてみると、ピックアップした本の主張には一定の傾向があることに気づきました。(完全な実用書は除く)

  • ただ楽しんで創作しよう
  • 創作すること(絵を描くこと)は本来気楽で自由なことだ
  • 人の評価や表面的な数字稼ぎのためではなく、自分自身のために創作しないと不幸になる
  • 頭でっかちにならずにとにかく手を動かして創るしかない
  • ダサくていいからカッコつけないで自分の好きを認めろ


私の場合SNSの話をされるとモチベが落ちるので、内容が実用的で良くても「SNSでいいねをもらうには?」という項目があるような本は選外にしました。


#創作全般 #読書メモ #モチベーション #ロリータ