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タグ「読書メモ」[8件]
アスカノ最終巻読んだ。
前もこれ言った気がするけど、個人的には萌たや編とエミー編がピークだったかな。
強く共感できる要素を持ってる主人公がこの二人だけだったというのもあるけど。

とはいえ、いつもコンテンツを世間とは時間差で消費する私がこんなにほぼリアルタイムで最後まで追うほどハマったのは珍しいし、今後も何かにつけてふと思い出すことになるんだろうなと思うくらい自分の中に染み入った作品でした。

#漫画 #読書メモ
セクシー田中さん、面白くて7巻まで一気読みしてしまった。
全体的に優しい雰囲気で毒っ気がなくほのぼのしてて、凄く嫌なキャラクターがいないのが良かったです。
少女漫画ギャグ的なノリもかなり好きでした。

田中さんみたいに打ち込める趣味があってそこが自分の居場所って心から思えることや、本気で尊重し合えて辛いときにすぐにでも駆けつけてきてくれるような友達がいる(できる)ことって、もはやファンタジーだよなぁ。
良い年齢になってくると、惚れた腫れたの話よりこういうところにカタルシスを求めてしまう。
セクシー田中さんに関しては恋愛模様も普通に面白いですけどね。

#漫画 #読書メモ
「さるのこしかけ」を読んだよ

一部汚い話があるので苦手な人や食事中は読まない方が良いです。

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普段ほとんど活字の本を読まないのですが、さくらももこ先生のエッセイはとても好きで、数年おきに「さくらももこ読みたい欲」がやってきます。

引越しなどでずいぶん前に著作は全部手放してしまいましたが、ふとまた急にさくら先生欲が湧いてきました。
Kindle版が出ていたので久々に「さるのこしかけ」を買って読んだのですが、まぁ面白くて一気読みしてしまいました。

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さくら先生のエッセイではインドに行った話が強烈に印象に残っているのですが、それが収録されていたのでまた読むことができて嬉しかったです。
(あと強烈に覚えているのは、漫画ちびまる子ちゃんとは全然違う実のお祖父さんの話とか、水虫をお茶っ葉で治す話とか。確かどっちも「もものかんづめ」収録です。ももの〜は5〜6回くらい読んでます。)

昔読んだ時は、物乞いの子供のあしらい方とかインド人への散々な言いように「さくら先生冷たいなぁ…」なんて思ったものですが、時間を空けてから読むとその辺の見え方もだいぶ変わりました。
同じ本を時間を空けて何度も読むと、そういう自分の物事への感じ方・考え方の変わりようを実感することができるのも読書の醍醐味なのかもしれないですね。

他人の創作物を通じて、自分の内面に向き合うことができるあの感じ。読書に限らず、映画でも漫画でもアニメでもゲームでもなんでもそうですが。

同じ本や映画なんかを、数年おきに読んで(観て)、その度に逐一感想をつけたりしたら面白いことになりそう。

まだスマホも携帯もない時代の生活様式とかがタイムカプセルのようにパッキングされているように感じられたのも、昔読んだ時にはなかった新鮮な感覚でした。
うろ覚えの曲のレコードを買うために店員さんに鼻歌で説明するところとか。今じゃまず起こり得ないであろう光景だろうなぁ。

「ちびまる子ちゃん」では昭和レトロの時代の生活様式が描かれていますが、エッセイでは主に大人になってからのお話が多いので、もうちょっと豊かな時代の日本の雰囲気を感じることができるもの個人的に興味深いです。

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以下、印象に残った話について簡単に感想メモ。

【インド旅行計画】 / 【インド駆けめぐり記】
日本で細かいことをグジグジ気にしながら生きてるのバカみたいだなぁと思うと同時に、自分は絶対に現代日本でしか生きていけない、日本に生まれたことを感謝しなきゃと思える話で、記事冒頭でも触れたように良くも悪くも強烈ですごく好きなエピソード。

私の中でインド人=嘘つきの偏見がどうしても頭の片隅によぎってしまってゼロにはできないでいるのはまちがいなくこの話のせい。

エピソード中に出てくる「田舎すぎて地図にも載ってない街」が、今現在ググっても本当に何も情報が出てこないことに驚いた。(現地語とか英語で検索すればさすがに出るのかな?)

この本自体かなり昔の本なので、今のインドは衛生環境とか貧困とか、いろいろとまた違ってきているのでしょうか。
その後も「二度とインドなんか行かない」と言いつつ何度か訪れていたみたいだし、さくら先生がご存命だったら最近のインドについても書いて欲しかったなぁ…と惜しい気持ちになる。

【見当ちがいな熱血】
あまり頭のよろしくない熱血先生と交換日記をする話。
一生懸命書いた長文に対して「すごい!」「ガンバレ!」みたいな見当違いな反応が来た時にヘナヘナ…と脱力してしまうの、わかりすぎる。

こういうの、日常のメールとかのやり取りでもよくありますが、同じくらいの文量で返して欲しいというよりは、こちらが開示した心の量に対してあまりにも表面的な返答が来たことに対するやるせなさなのだなと思います。

【夢が叶った悪夢】
デパートの遊具で手首を脱臼する話。
脱臼の治療が痛そうすぎてまともに直視できなかったんだけど、今でもあの治療法なんだろうか。。

【フケ顔の犬】
友人から、「賢い顔の仔犬」か「マヌケ顔の仔犬」のどちらかをもらえることになり、マヌケ顔(原文通りの表現です)の犬を引き取る話。
これはさくら先生がちょっとブサイクなものを可愛く感じる感性の人だからとかではなく、ちゃんと「かわいくない犬」と認識した上で引き取る心情にとても共感した…。

私も昔は人が選ばない方とか、明らかに”ハズレ”っぽい方を「私が選んであげなきゃ(きっと誰にも選ばれなくて)かわいそうだから…」という思考をする人だったから。
今でもまだ少しその気がありますが、「私が選ばなきゃ誰も選ばない」とか一見親切なようで、とんだ驕り高ぶり思想だし、誰も幸せにならないと気づいてからは気をつけるようになりました。

結局その”マヌケ顔”のワンちゃんはいろいろありつつもさくら先生のお母さんに溺愛されてたのでまぁ良かったのかな。
でも「私こそが引き取ってやった命の恩人なのにコイツ全然懐かないじゃん」という怒り(ともすれば逆恨み)がほんとリアルに想像できてしまいました。

【飲●をしている私】
汚い話なので一応伏せ字に…。
さくら先生のエピソードの中でもかなり有名なのでは。

「悪徳インチキ商品を買わされるわけじゃないんだから、たとえダメでも被害額0円!」なんて言うけど、健康被害があったらインチキ商品を買うどころではないことになるのでは…と思ってしまった。
ご本人が亡くなられてるので、健康云々言うのは野暮ですが…。

これだけの影響力と文才がある人が飲●を勧めるという内容が超大手出版社からさらっと出版されてしまっているということに、当時のユルい時代の空気感みたいなものを感じられました。

にしても、(元)旦那さんも頭のいい人だろうに、こういうのに二人してアッサリ騙されてしまうんだなぁと恐ろしくなってしまった…。

【お見合い騒動】 / 【実家に帰る】
この数十年の間に、日本人の結婚観はここまで変わっていたんだなぁと驚くエピソード。
さくら先生のご両親は昭和1桁生まれの方なので「そういう時代でしたもんね」って感じなのだけど、さくら先生くらいの世代でも(かつあれだけ破天荒&キャリアのある人なのに)「結婚したらもう別の家の人になったということなので自分の実家には帰れない」という感覚でいたことにびっくりした。


#読書メモ #さくらももこ
壁のハエになる

今、「Chatter」という本を読んでいます。
頭の中で半自動的に自己批判してしまったり、嫌なことをいつまでも考え続けるのを何とかしたくて読み始めました。

まだ半分くらい読んだところなのですが、翻訳本特有のくどさと読みにくさはあるものの、既にいくつか読んで良かったなと思える考え方に出会えました。

中でも気に入っているのが、この記事のタイトルにもした「壁のハエになる」という考え方です。
(どうでもいいけど「ハエ」って打った時にハエの絵文字をサジェストされるのは気持ち悪いからやめてほしい。。)

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何か嫌な思考に囚われているとき、「自分を客観的な視点で見た方がいい」というのはよく言われることですが、言うは易く行うは難し。
私は昔から考えすぎマンの自覚があるので、いろいろな気分切り替え法の知識だけはありますが、いざという時に実践できるものなんてほとんどなかったです。
アンガーマネジメントとか嘘だろあんなんと思ってます。(あれは激昂型の人にはいいのかも?)

でもこの「自分が壁のハエになったことを想像して、自分(と周囲)の姿を観察する」という考え方は不思議と馴染むことができました。
人からの貰い事故みたいな悪意に晒されたときとか、ものすごくショックなことに対応できるかはわからないですが、少なくとも自分の中から批判的な声が湧いてくるのを鎮めるのには即効性がありました。

本の中でも言われていますが、嬉しいときや楽しい時にハエになっちゃダメです。
楽しい時にそれをやると、「今は楽しくてもどうせいつかしぬ」とか、「こんなことして何の生産性もなくない?」とか、虚しくなるだけなので、楽しい時は頑張って楽しい思考に囚われにいきましょう。

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そして先日、それと同じような感覚をもっと簡単に&半強制的に味わえる方法を発見しました。
それは…

手近な高台に登って自分の家を見ることです。

自分や自分の囚われている問題がすごくちっぽけに見えます。
そして単純に高台は気持ちがいいのでリフレッシュできます。
プチ宇宙飛行士現象みたいな感じなのかもしれないですね。

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本を買って満足してしまう積読癖があるので、1日10分タイマーを掛けて、読む時間を作ってコツコツと読んでいます。
10分ってあっという間に過ぎてしまう割には意外と読める量が多くて、ちょうどいいペースです。
そして、読み終わるか読むのをやめると決めるまでは新しい本は買わないことにしました。


#読書メモ #めんどい思考
「はじめてのジェスチャードローイング」メモ

先日買ったうちの1冊、砂糖ふくろうさんのジェスドロ本のメモ。
現時点で半分くらい読んだところです。

モデルさんのクセがかなり強くて、「あれ…失敗したかな…」と正直思ってしまったのですが(ネット購入だったので届いてから初めて分かった)、ちゃんと読み解いていくと良い本でした。
モデルさんの写真が必要以上にふざけすぎているのも「絵を描くことをあまり深刻に捉えすぎてんじゃねーぞ」というエールを込めてのものかもしれないと思い至ったのですが、さすがに深読みしすぎでしょうか。

パラパラと試し読みしてみて、全体に漂う「頑張らなくていいよぉ~」という温度感の部分が合いそうなら買いだと思います。
特にポーズ集をクソ真面目にデッサンして生命感のないつまらない絵を量産したあげくに、筆と心が折れたくだりにものすごいシンパシーを感じました…。

以下メモと自分なりのかみ砕いた理解。

ジェスチャーとは?
人の無意識の動き。~ドローイングはそれを捉えること。
スナップ写真にも似てると思った。
反対の概念はポージング、ポートレイトあたりか。

ジェスドロはストーリーテリング的な要素が強い(絵コンテとか漫画のネームとか向きな)イメージがあって、そこにさほど興味がなかったので気になりつつも見送ってましたが、自然な雰囲気の絵が描きたいと思ってる私には普通に重要で必要な概念だったことがわかりました。
逆にデザイン系とかスタジオ撮影したポスターみたいなカッコよく決まった絵が理想だという人にはそこまで重要じゃないのかも。

ルールとクリエイティブ
ルールは具象的なこと(パース、デッサン、現実など)、クリエイティブは抽象的なこと(インスピレーション、感情、想像など)。
以前、自分はあまりクリエイティブではないという悩みを書き出してみたことがあったけど、この本の言葉を借りるならルールにとらわれやすいタイプなんだと思った。
自分なりの力の抜き方とか思いつきにGoサインを出すことをなかなか許容できなくて、正しいやり方とか正解の道標を先に示してもらわないと安心できないというか。
この本を読む前から、近年はジェスドロに近い考え方を自然としていた部分はありましたが、それでも油断するとすぐルールにとらわれにいこうとしてしまいます。

さらにいうと、あんまりキャラクターの感情や絵のバックストーリーを想像することに興味を持つことがなかったから、表面的なものしか描けないし、技術的な停滞があると絵自体描けなくなってしまった(何を描いていいかわからなくなった)し、いつまで小手先の技術を上げ続けなきゃいけないの…?(漠然と上げようとしてもその先に描きたい絵が見えてるわけじゃないから自分を見失う・モチベが枯れる)という負の迷路に迷い込んでしまいやすかったのかなと。

多分この本はルールよりクリエイティブを持ち上げてくれる本だと思うので、自分にはとても有用そうだと思った。
下手な絵などない、イマイチに見えるならルールかクリエイティブのどちらかに偏ってしまってるだけという趣旨の言葉に救われてちょっと泣きそうになった。
どちらがいい悪いじゃなくてバランスの問題なので、偏った練習や考え方をこれまでしていたとしても無駄だったということにはならないんじゃないでしょうか。反対側を引き上げれば全体が底上げできるので。

とりあえずの始め方
LoAという1本のコアになる線を引くだけ。細かい形を追わない。(→印象じゃなくて形を見てしまうから)
ポーマニの30秒ドローイングが何も考えずにポーズを次々出してくれるから使いやすい。ついでに時間感覚も身に着くと思う。
本では1~2分で1体推奨とのことだったので60秒設定にしたけど、LoA線だけしか引かないなら30秒でもいいかも。
時間が余ったら空きスペースに、感じた印象を言葉とか擬音とか記号(漫譜的なもの)であしらってみるのもいいかもしれない。
(時間が余ったからといって絵を加筆しちゃうと、印象じゃなくて形を追い始めてしまうクセがあるから。)

▽さっそく描いてみたジェスドロのうちの一つ。
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正直最初のうちはこれでも余計な線を描きすぎなんだと思います。
あとから自分で見た時に、どれがLoA(一番大事な線)なのか分かればさらに上出来なのかなと思いました。

流石にこれはわざわざ人に見せるようなもんじゃないと思うので今後逐一載せることはしないつもりですが、変化があるようならまた載せてもいいかも。

補足と今後
  • 1日10体やりたい。上達とか抜きに単純にウォーミングアップとして良いと思った。今までに見聞きしてきたあらゆる練習メニューの中で最高に簡単で負担がない上に手ごたえのある方法なので、絵を描き続けるための習慣として続けたい…。
  • 人物以外でもできる?(動物、植物、建物、家具、風景など)
  • 慣れてきたらYoutubeや映画ドラマ見てる時とかも片手間にやってもいいかも。ポーマニはマネキンだから”ジェスチャー”とか、ライブ感という点では弱いと思うので。
  • デジタルよりアナログの方が手軽だから合ってると思う。こういうのはいかに最初の一歩を楽にするかが大事なので。バリアフリーだいじ。
  • 時間余りすぎだったので、描く前にもう少し考える(感じる)時間を取った方がよさそう。絵に限らず、ほんと考えないでとりあえずやってみてしまうので…良くも悪くも。
  • 「メモ帳に小さくでもOK」とのことだったけど、ケチらず1Pに1体描いた方がよさそう



#読書メモ #制作メモ #モチベーション #絵の練習 #ジェスドロ #ポーマニ
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自分の場合、技術力重視に傾倒すると上手くいかなくなることがわかったので、ここ1年以上は技術書の類を買っていませんでした。
しかし最近またお絵描きのモチベが上がってきたのに対して、手の方が追い付かないとでもいうか、いろいろ停滞感を感じるようになってしまったので何かヒントになればと、今の自分に波長が合いそうな本を3冊ほど買ってきました。

昔はこういう裏でしている努力や影響元についての話は絶対しなかったのですが(その方がCOOL😎だと思ってたからです…)、お絵描きの練習や創意工夫の様子をありのまま載せてくれているサイトやブログを見るのがとても面白かったし刺激になったので、自分も発信していきたいなと思いました。

本については、何か気づきや感想があればまた個別に書きます。

#創作全般 #読書メモ #モチベーション #絵の練習
ひぐちさとこさんの片付けエッセイを読みました

片付け記録もコミックエッセイも、それ自体が好きで色々な物をちょくちょく読むのですが、この人の物の買い方・集め方が自分に似ていてすごく共感しながら読んでいました。
著者さんは食玩などの小さくて可愛いものを集めるのが好きみたいですが、私もぬいぐるみやガチャガチャのフィギュアなどの可愛くて捨てにくい物をつい買ってしまいます。

他の片付け本と違ってよかったのは、「本当に好きだったら使ってない物でも捨てなくていい」という価値観を提唱してくれているところです。
そしてその「本当に好きなもの」と、「なんとなく好きなもの」の見分け方の具体的なアイデアも無理がない方法で、私にはとてもしっくりくるものでした。

使ってない物を捨てることでスッキリすることはもちろんありますが、使ってなくても取っておくことで(ただ所有しているだけで)ホッとするものもあります。
文字にするとそんなの当たり前じゃんって感じなのですが、近年ミニマリストっぽい考えが流行してることもあり、私は正直見落としている視点でした。
そういったものまで、1年使ってないからとか、“ときめかない“からって捨てる必要ないという考え方にすごく救われました。
(この“ときめき“は厄介で、一時の気分で捨てて後悔したものが数えきれないほどあります…。)

また、私のよくない買い方の癖のひとつに、「全色(全種類)セットで揃えたくなる」というものがあります。
文房具や画材で特に顕著で、自分に合っているかもわからない水彩絵の具や顔彩を最初からフルセットで揃えたり、色ペンもセット買いしたり、毛糸も全色セット買い、ついでに本や漫画も読む前から一気買いしたり…。
そうして、まだ使えるのに全然使ってない画材・文具・材料などが本当に文字通り“数えきれない“ほどあります。

これまで買ってしまったものは罪悪感ごとまとめて潔く処分して、今後は初めて買うものは最小構成で、必要になってから買い足す。スモールスタート、ベイビーステップを心がけること胸に刻んでいきたいものです。

ちょっと似てる話では、サブスクとかもどんなに年間払いが得でも、初めて使うサービスは月額払い一択にするべきだなと思う次第です。
元を取る前に飽きて使わなくなることもすごく多いので…。


#片付け #読書メモ #自分語り
【創作】おすすめ図書(2022上半期)【モチベーション】

※紹介リンクはアフィリエイトリンクではありません。

絵を描く・創作活動をする上で(主にメンタル面と実用面で)実際に読んで良かった本を超独断と偏見で紹介します。紹介文考えるのが大変だったのでかなり絞りました。

画集や設定資料集なんかはそれぞれ好みがあると思うので、それ以外のものをピックアップします。

【超オススメ】作曲少女、作曲少女Q

作曲少女~平凡な私が14日間で曲を作れるようになった話~
作曲少女Q~曲作りに悩み始めた私がやらかした12の話~

いきなり作曲の本?と思われるかもしれないが、実際に読むと創作活動全般に通用する考え方の話であることがわかる。

作曲に関する実践的なテクニックの紹介も多いが、技法書というわけでもなく、あくまで作曲を題材にしたラノベなので、自分で実際に曲作りをやるつもりがなくても、何かしらのクリエイター(になりたい人含む)であるなら興味深く読めると思う。
実際、私も普段ラノベや小説は全く読まないが、この本は最後まで飽きることなく楽しく通読できた。

特にスピンオフの「作曲少女Q」の方は、もはや作曲の本とは言えず、創作活動する上での心持ち的な内容が9割なので絵描きにも手放しでおすすめできる。

「ダサいものでいいからとにかく作れ」は自分の中で格言になっている。
ほかにも “インプット便秘” とか、キャッチーなパワーワードが多い。

帯のキャッチコピーでもある「理論書などGo to Hell なのです」の通り、読むと技術的な不安など吹っ飛んでとにかく何かやってみようという気分になれる。

ちなみに作曲は10秒くらいの曲とも言えない、東北きりたんの音MADみたいなのを2つ作って早々に諦めました。

“Q” の方は島村楽器のサイトでも読むことができるみたいです。(本では加筆されています。)

【作曲少女Q】その 1「ホンモノの音楽の探し方の話」 - Digiland|島村楽器

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Joyful 感性を磨く本

Joyful 感性を磨く本

結構前に読んだ本。

カラフルなのっていいよね!お上品なものなんてつまんない!人間はもっとナチュラルを取り入れるべきよ!自由にやってみればいいじゃなーい!って感じのハッピーオーラ強めの内容なので、結構人を選びそう。

ただ、この本に出合った当時の私は色塗り苦手意識をこじらせてアレルギーのようになっており、逃げるように水墨画のようなイラストを描いていた時期だったので、これが物凄く刺さったし、色を使った絵が再び描けるようになって救われた。

カッコよさとか、洗練されていること、流行についていくこと等に囚われてなんだか苦しくなってしまったと感じている人は読んでみるといいかも。

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【超オススメ】色と光のチュートリアル

色と光のチュートリアル

Amazonの技法書ランキングでも1位で、最近の技法書のテッパンのようなので、あえて紹介する必要もないかな?とも思ったが、あまりにも良い本なのでピックアップした。

私がずっと疑問だったことの一つに、カゲの部分で彩度を上げる作家と下げる作家がいて、それぞれがどういう理由でその色を選んでいるのかが不思議で仕方なかったのだが、そのどちらもちゃんと現実的に正解だったのだということを、この本を読んで初めて理屈で理解することができた。

作例は韓国の作家さんらしい、ややリアリズム的で重厚めな絵柄だけど、どんな絵柄の人でも絶対に得るものがあるはず。

個人的意見だが、お絵かきソフトの使い方がある程度わかっているなら、特別にファンというわけでもない作家さんのメイキングを見るよりも(混乱の元になるから)、この本を1冊読んでから、心から好きな作家さんの絵がどういう考えで塗られているのか自分で研究する方が良いと思う。

これまでに買ってよかった技法書のベスト3に間違いなく入る1冊。
名著と名高い「カラー&ライト」を通読できなかった、あるいは通読はできたけどあまり活かせなかったという人にもおすすめ。

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【超オススメ】イラスト映えBOOK 

イラスト映えBook ちょっとしたコツであなたの絵が見違える 魅せるイラストのアイデア65

絵を描くうえでのいわゆる「小手先のテクニック」の部分をまとめた本。

描いてはみたもののなんか垢抜けない、おさまりが悪い、ワンパターンすぎる…そんな時にこの本をパラパラとめくってピンときた演出を取り入れると大体上手くいく。

サンプルの絵もライトな実用書の挿絵みたいで嫌味も癖もないため引っ張られにくく、どんな絵柄の人でも純粋にテクニックの部分だけを自分の絵に取り入れやすいと思う。

「書き込みまくる」というテクニックを紹介したページの次には「あえて描きこまない」と言ってるページが来るなど、本の中で矛盾する内容がたくさん載っているのも、中立的で趣味が偏っていなくて良いと思った。
あくまでたくさんある選択肢のフラットなカタログという感じのスタンスで、そこが好き。

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今すぐソーシャルメディアのアカウントを削除すべき10の理由

今すぐソーシャルメディアのアカウントを削除すべき10の理由

無料で便利または楽しいと思っているサービスは、実際には自分自身の情報と時間という価値を支払っているし、それどころか、承認欲求をエサにただ働きをさせられているんだよと説く本。タダより高いものはない。

自分の活動が「特にお金にならない」ことと、「どっかの会社の利益のために搾取されている」ことは表面的には同じでも、実際には全然別物だと思う。

私は今ただ働きどころか、お金を払ってまでこのサイトを運営しているわけだけど、本来楽しいと思っている活動にお金を払うこと自体はごく当たり前だと思うし、サイト運営は趣味の中ではかなりコスパが良い部類だと思う。(ちなみにこのサイトは月額あたりスタバのコーヒー以下の値段で運営できているし、無料でやる方法もある。)

私はこの本を読んだからSNSを辞めたのではなく、辞めてから読んだのだけど、特に2010年代~のネット社会で自分の感じていた異常な疲労感とか虚無感を論理的に裏付けてくれた。

この本は純度100%のアンチSNS(というかアンチGoogle&Facebook)で、結構過激というか極端な言い回しや陰謀論めいた部分も多い。

なので、「別にSNSは普通に楽しめているけど、ついスマホを触ってしまって気づいたら創作する時間がない…」というタイプの人には「スマホ脳」という本の方がマイルドなのでこちらをおすすめする。

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okamaの楽しいキャラづくり

okamaの楽しいキャラづくり

著者買いだったけど、そんじょそこらの凡庸なキャラクターデザイン本とは一線を画す良書。
アイデアの引き出しがとにかく凄くて、攻めまくったデザインが多い。
自分がいかに不自由な発想をして小さな枠組みの中に縮こまっているかを実感できる。
見てるだけでも楽しいし、創作意欲が刺激されて絵を描くハードルを下げてくれる。

また、自分の作風にはマッチしなかったけど、サイコロを振ってキャラクターを作ってみるアイデアとかも凄くよかった。「描きたいもの思いつかない…」という言い訳をつぶしてくれる。

ただ、作例の女の子の素体が過剰に性的で、本の趣旨から考えてもそこまでの描写は全く不要だと思った。
せっかく見てるだけでも楽しくてエネルギーの詰まった魅力的な本なのに、ソコの描写のせいで万人に勧めづらくなってしまってて凄く勿体ないと思う。

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配色アイデア手帖 世界を彩る色と文化

配色アイデア手帖 世界を彩る色と文化

配色本はいくつか持っているが、このシリーズがダントツで使いやすい。

配色本の中には、イメージ写真だけ載せて図案やパターンは全部共通で色だけ変えましたみたいなものも結構あるが、この本はサンプルとして使われている図案やパターンも1つ1つバリエーションが異なり、参考になるものが多い。

シリーズは無印、日本、世界と出ているが、意外にも「世界」が一番実用的だった。
文化や民族衣装、絵画などに関するTipsも豊富で、単に読み物としても面白い。

しいて言うなら、ヨーロッパの国にすごく偏ってる(半分以上はヨーロッパで、特にフランスと北欧はそれぞれ20パターン近くある)ので、アジア、特に中華圏やベトナムあたりのデザインがもっと見たかった。

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ラクガキ・マスター 描くことが楽しくなる絵のキホン

ラクガキ・マスター 描くことが楽しくなる絵のキホン

全く絵が描けなくなってしまった時期にたまたま手に取り、また絵が描きたいと思わせてくれた本。

特に、「箱庭にして考える」という項目は良かった。
イメージが絵を作るのではなく、絵がイメージを作る。
とりあえず描いてみないと何も始まらないが、とりあえず描いてさえしまえば絵はいくらでも広がっていくというのは凄くわかる。
その”とりあえず”がなかなか難しい部分だが、そこの背中を押してくれるような、優しくて気楽な雰囲気が本全体に漂っている。

技術的な「描き方」の部分は、これまでイラストを描いていた人にはわかり切っていることが殆どなので、目新しい情報はないと思うが、絵って本来凄く自由で楽しいものだったということを思い出させてくれた。

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かくかくしかじか

かくかくしかじか 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)

「海月姫」や「東京タラレバ娘」などで有名な東村アキコ氏のエッセイマンガ。

美大受験~漫画家になって売れっ子になった後くらいまでの自伝的な内容で、基本的には変わり者の絵画教室の先生を中心に人間ドラマを楽しむ漫画なのだが、「本当はマンガ的な絵を描きたいけどアカデミックな絵の描き方との間で葛藤のある(特にデッサン重視派の)人」にはいろいろ刺さる部分が多くて倍楽しめる作品だと思う。

作中でも、主人公の脳内の”マンガ子”と”絵画子”のバトルがあり、”マンガ子”は絵画子に「こんなオッサンの裸描いてどうするの?だっさww」と煽り、”絵画子”はマンガ子に「人間の顔や体は本来こんな形をしていない」などと文句を付けるのだが、ここが作中一番共感したシーンだった。

絵画教室の先生の言葉がいちいち刺さるので、絵が描きたくなるというか、描かなければいけない気分になり、モチベがどん底の時に読むのが特にお勧め。

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【超オススメ】メタモルフォーゼの縁側

メタモルフォーゼの縁側(1) (カドカワデジタルコミックス)

書店で働く女子高生と、お上品なおばあちゃんがひょんなことからBL(ボーイズラブ)を通じて友情を育む新しいタイプのほっこりファンタジー。

女子高生とおばあちゃんの友情描写も可愛くて好きではあるんだけど、そこは個人的にはそんなに重要でなく、とにかく主人公の女子高生うららが、ただ読むだけだったBLマンガを自分で描いてみて(今まで絵なんて描いたことなかったのに)、それを本にしてコミティアに出すという一連の勇気と努力に本当に胸を打たれた。

あと、「好きなものを認めて実行する罪悪感」みたいなものに向き合う描写も丁寧で良かった。
「(マンガを描くのは)キツいけど、やらなきゃいけないことな気がするからただやるだけ」といううららのスタンスにも凄く共感する。

余談ですが私はこれまでオフ同人とは縁のない創作人生でしたが、このマンガを読んでから、自分でも本を作ってコミティアで出してみたいという夢ができました。

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背景が描きたい! ー自然編ー

背景が描きたい! ー自然編ー

背景の技法書といえば、パースの解説をしている本は多いが、自然物に特化しているものはかなり珍しいと思う。

他の同シリーズの本にも言えるが、小難しいことは一切なく、でも有用で価値のある情報がしっかり詰まっている。
特に、ゼロからイチに持ち上げてくれるのが凄く上手いと思う。
後から著者が美大の先生だと知って合点がいった。
どおりで教えるのが上手いわけだし、なんというか、”出し惜しみ”みたいなものを一切感じなかった。

リアル寄りな絵とかコンセプトアートみたいなのを描きたい人には軽すぎるかもだけど、マンガイラスト系なら手放しでオススメできる。
むしろどうやってマンガの絵に落とし込むかを自分で考えなくても一足飛びに教えてくれるので、マンガの背景などを”本当はあんまり描きたくないけどどうしても今すぐに埋めなくてはならない”ような状況の人は凄く助かると思う。

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リアルなロリータファッション事情

リアルなロリータファッション事情: ロリータ愛して20年以上の著者だから語れる「現実とのバランス」 (Webonブックス)

ロリータファッションにはルールが多く、保守的で排他的なイメージがあるかもしれないが、それを覆してくれる。

他人の目を気にせず好きなものを足し算していくことこそがロリータファッションのマインドであって、そこには厳しいルールはなく、本来とても自由なスタイルであるということを説いてくれている。(ルールはしいて言うなら肌の露出を抑えることくらい?それも薄れてきている気がします)

貫くべきは、人から好奇の目で見られても「ただ自分の好きなもので着飾る」ことだけ。

ロリータファッションのルーツや流行~成熟~衰退の経緯などの歴史が体系的にまとまっている本も珍しく、その点でも非常に参考になった。
なぜメイドやコスプレと混同されるのか、それを嫌がるロリータたちがなぜ多いのか。
この本の著者さんはロリータ当事者でありながら、フラットな目線でその点を分析されています。

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総括

まとめてみると、ピックアップした本の主張には一定の傾向があることに気づきました。(完全な実用書は除く)

  • ただ楽しんで創作しよう
  • 創作すること(絵を描くこと)は本来気楽で自由なことだ
  • 人の評価や表面的な数字稼ぎのためではなく、自分自身のために創作しないと不幸になる
  • 頭でっかちにならずにとにかく手を動かして創るしかない
  • ダサくていいからカッコつけないで自分の好きを認めろ


私の場合SNSの話をされるとモチベが落ちるので、内容が実用的で良くても「SNSでいいねをもらうには?」という項目があるような本は選外にしました。


#創作全般 #読書メモ #モチベーション